■ 抄録・要旨
| 日本には毎年平均2.6個の台風が上陸し、農作物に甚大な影響を及ぼしている。また地球温暖化は将来の台風強度を増大させるとの予測もある。これに対し、台風が上陸する前にどの程度の被害が生じるかを推計することができれば、また将来の気候条件下における台風被害の傾向を見積もることができれば、被害軽減に向けた事前・事後の迅速な対応や適応策の開発に役立つであろう。しかしながら、台風による農作物被害の推計に関する研究はこれまでほとんど行われていない。そこで本研究では、フラジリティーカーブを用いた新たな被害面積推計手法を提案し、被害面積推計モデルの構築を試みた。その結果、特に被害面積の大きな台風に対しては、精度よく被害面積を再現できることがわかった。
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